井出

絞死刑の井出のネタバレレビュー・内容・結末

絞死刑(1968年製作の映画)
4.4

このレビューはネタバレを含みます

60年代の死刑観を描いた作品。死刑について、国家について、殺人について、差別について、様々に考えさせられる映画。思想についてここで述べるつもりはないです、見てください。
最後の川は特に美しい。構図も展開も素晴らしい。映画監督として、確固たる力を持っている。役者も素晴らしい。特に、死刑を淡々と描くオープニングは、震えるね。素晴らしい。ダンサーインザダークじゃないけど、独特の緊張感があるよね。
執行人たちの気狂いさは笑える。ブラックユーモア、笑っちゃいけないけど笑っちゃうね。笑っちゃうのは、確かにそうだからなのだろう。
Rは何なのか、誰が少女を殺したのか、殺すとはどういうことか。国家とは。社会学だね。
ゴダール的時差を使ってる。効果的だね。時間の連続性よりも強調したいことなんだね。
こうやって正当化していろんな社会問題を、今もこうして黙認しているんだね。私も。手厳しいな、大島渚。
井出

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