演じることで暴かれる国家による殺人である死刑制度と在日朝鮮人差別、そして先の大戦に関する話。
公務員たちの自分は知りませんの態度で不謹慎ながら笑う。
偏見バリバリの朝鮮人家族演技指導と屋上のシーン…
“絞首刑”ではなく、”絞死刑”。
冒頭「あなたは死刑場を見たことがありますか」という手書きメモと
続く死刑場の説明にガツンとやられる。
我々は死刑場をこの目で見たことがないし、
死刑についての詳しい…
イマージュを持たない文書として立ち現れた国家をイマージュに還元する作業を悉く見事にやってのけたという意味では、「大島渚はジャン=リュック・ゴダールに近い領域にいる」という評価は決して言い過ぎではない…
>>続きを読む最初は、すごい面白くてワクワクした。そもそも死刑にした人間が死なずに生きているということ自体舞台ぽいシチュエーションで面白いから、あまり観念的なメタな感じになったのはちょっと難しいと思った。ちょっと…
>>続きを読む『戦場のメリークリスマス』の大島渚監督が死刑制度を強烈なブラックジョークを交えながら描く。
冒頭、日本人の7割が死刑制度に賛成というデータを示し、「しかし実際の死刑をご存知だろうか。ではその様子を…
権力者の犬、民衆の無知
無意識の暴力
神気取る善悪、思考停止した群衆
法律というものの欺瞞性
概念というものの抽象性
国家という共同幻想の悍ましさ
それとは裏腹に、覚醒した死刑囚Rが覚知した真の愛情…
在日朝鮮人死刑囚、Rは強姦致死等の罪で絞首刑に処せられたが、絞縄にぶら下がったRの脈はいつまで経っても停止せず、処刑は失敗。縄を解かれたRは次第に意識を取り戻すが、記憶を失い、心神喪失となっていた。…
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