ヤマト

虚栄のかがり火のヤマトのネタバレレビュー・内容・結末

虚栄のかがり火(1990年製作の映画)
5.0

このレビューはネタバレを含みます

【 人生、山あり谷あり 】
 こういうの、本当に好きです。
 トム・ハンクスとブルース・ウィリスの二代スターの一部人生の浮き沈みを堪能できます。人生とは思いがけないことの連続で思い描くようにいかないことがしばしばです。良いことも悪いことも、良い時も悪い時もあるというのが、本作で思い知らされました。ラストの裁判官役のモーガン・フリーマンの熱弁も最高でした。
 ブライアン・デ・パルマ監督が手掛ける作品が大好きです。本作のストーリーももちろんのこと、映像にウットリさせられました。特に冒頭のトム・ハンクスとその愛人であるメラニー・グリフィスが真夜中のブロンクスをドライブする、あの問題のシーンです。そのときの情景や街並みの美しさといったらもう。それはもう芸術的であり、映像が生き生きしていました。すごく気に入ってしまい、視聴中2、3回巻き戻して観直しました。
 要は人生には浮き沈みが付きもので、良い時には誰しもが調子に乗りがちです。調子に乗りすぎると本作のトム・ハンクスのような悲劇を招いてしまいます。そこでグッと抑えて落ち着かなければなりません。本作のキーワードである、“節度”が大切なのです。たとえ絶望でも絶望に落ちたとしても、諦めずに生きていれば、“思いがけない助け”が訪れるので、歩みは止めるなという勇気ももらいました。思い返せば私の人生においてもそんな経験がありました。なおのこと嬉しくなりました。 
 人生山あり谷あり。山にいるときは足元に気をつけて、谷にいるときは上を向こう。時には嘘も許されます。
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