興行的にこの作品は、
シャレにならないくらい大惨敗したらしいです。
デ・パルマ監督も再起不能寸前まで追い込まれたらしいです。
トム・ハンクス、ブルース・ウィルス、
メラニー・グリフィス、モーガン・フリーマン、
さらには「アマデウス」でオスカーを受賞した、
F・マーリー・エイブラハムまで豪華出演陣。
この人たちのギャラだけでも、すごい金額になるでしょう。
エリート証券マンのトム・ハンクスが、
愛人のメラニー・グリフィスとドライブ中に、
黒人青年をはねてしまい、
妻や子供、さらには家まで失い転落していく。
この事件をかぎつけた新聞記者のブルース・ウィルス。
人権問題にしようとする黒人牧師、
市長選挙が控えている検事などが、腹の読み合いをする。
いろんな人間の思惑が交錯するなか、
絶体絶命のトム・ハンクスは・・・
というお話で、
興行的に失敗したのも理解できちゃいます。
原作は1980年代を代表する重要作品とのこと。
原作は未読ですが、映画版とはかなり違ったものになっているらしいです。
オープニングの長回しワンカットで、
主人公の性格や環境を分からせてしまうあたりは、
デ・パルマらしい熱っぽい描写が見られ期待しましたが、
そのあとの展開がらしくない平凡な展開。
ラストの裁判官の説教も、
ありふれていてつまらない。
デ・パルマ史上、
最高の材料(原作・キャスト)をもらえたにもかかわらず、
一体どうしちゃったんだろう。
デ・パルマ監督の参考資料としての価値が、
かろうじて見られる程度の作品です。
残念!!