このレビューはネタバレを含みます
ルッジェロ・デオダート監督の、食人族よりも前の食人族。
食人三部作(苦笑)に数えられるそうな。
ドラマ性、テーマ性、エンタメ性、そうした映画としての面白みは食人族に劣るけれど、その分野性味のある土臭い映画。
ツッコミ所というか、遊び心もあるけれどリアルっちゃリアル。
例えば、食人族女性と主人公のラブロマンスなんてのもあるけど、「レ○プしたら惚れられた」という野性味溢れる展開。
食人族だけあって、決して清潔そうではないんだけれど、この食人ヒロイン目が大きくて可愛いんですよね。少女のようなあどけない表情をしています(好奇心や素直さの表現に、目が大きいというのは重要だと思う)。
ご馳走の鰐を太らせる為に産まれた瞬間の子供を食べさせるシーン(へその緒は自力で食いちぎる)、捕まえた鰐を生きたまま解体するシーン、骨が見えるまで腕を蟻に食わせる拷問、何故かいじられまくる主人公のオチン○ン、とインパクトあるシーンは多し。
食人というと、親殺しや近親相姦に並ぶ野蛮の代名詞だけど、本作で描かれるような過酷なジャングル生活において、「生き物を殺して食べる」という能力は必須である。
同族殺しすら厭わない野性的強さが、ジャングルの戦士には必要なのだろう。
主人公も終盤で覚醒し、決闘で倒した食人族の内臓を、彼の仲間に見せつけながらもちゃもちゃ食べる。
グロシーンも、この時代としては凄いんじゃないかと。