てくのすけ

グエムル -漢江の怪物-のてくのすけのレビュー・感想・評価

グエムル -漢江の怪物-(2006年製作の映画)
4.5
日常的な風景の向こうから走ってくる怪物の恐怖!しかしモンスターパニックかと思いきやウイルス騒動による非人道的な措置、差別、裏切りと対人間のほうが恐ろしい。そんななか怪物にさらわれた娘を助けるため奔走するバカ家族の姿が熱い。環境破壊が産み出した怪物という点では『ゴジラ』の系譜とも言えます。

埃が付いてるという理由だけで毒物を垂れ流す科学者、泣き叫ぶ横で駐車違反を咎める葬儀場の職員、ウイルス立証のため手段を選ばない米国。そんな汚さを描くからこそ浮かび上がる不器用な家族愛。売店で皆でラーメンすするシーンには笑い泣き。ラストの対決は鳥肌ものです。ペ・ドゥナがずっとジャージ姿なのが何かイイ。
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