グッチー

ふたりのヌーヴェルヴァーグ ゴダールとトリュフォーのグッチーのレビュー・感想・評価

3.5
ヌーベルヴァーグを代表する、ゴダールとトリュフォーの両監督の友情と決別までを描いたドキュメンタリー作品。

当時の時代背景と合わせて、両監督の作品がどのような位置にあったのかが分かるような構成でした。

映画の撮影について、町中で隠れて撮っていたとか、白昼堂々と道の真ん中で若手俳優を追いかけて撮るとか、今は個人情報とかのしがらみで絶対にできないんだろうなぁっていう撮影方法を実験的に行っているところが、新しい波の名前に相応しく、何となく現代の撮影は技術ばかりで実験が少なく、後退しているようで少し寂しい感じもありました。

また、シネマテークのラングロワをめぐる抗議活動から68年の反乱を経て、次第に政治的になるゴダールと、映画の世界にのめり込んでいくトリュフォーが対照的であり、どちらが正しいとかではないですが、決別しながらもそれぞれの道を生きていく感じがかっこいいなぁと思います。

部分的に写る両監督の作品は、まだ見たことない作品も多かったので、今後もヌーベルヴァーグ作品を見ていきたいなぁと思います。
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