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キツツキと雨のmajimakiraのレビュー・感想・評価

キツツキと雨(2011年製作の映画)
4.3
沖田修一監督×役所広司さんをはじめとする魅力的な役者陣により、
人と人とのつながりが愛おしくなる作品。

きこりの克彦と、静かな村の人々が、いつしかやってきたゾンビ映画の撮影隊に戸惑い、翻弄されながらも、
いつしか不思議な共同作業へ。

克彦が、小栗旬演じる新人監督・幸一を下っ端の見習いと勘違いするところから、あれやこれやのうちに撮影に参加することになり、新人監督の素性を知るに至った後の、なんともいえない愛情深い距離の詰め方が好きだ。

切株に刻んだ名前が、息子の浩一から、監督の幸一になっていったり、幸一の父親が買ったカメラのエピソードを聴いてその父の気持ちを慮るところなど、克彦の不器用な優しさと、いつしかそれに救われて力強くなっていくような幸一の姿に、じわじわ心温まる。

無知ゆえに時系列できちんと鑑賞できているわけではないが、沖田修一監督の作品の温かさは、なんというか、クセになる。
疲れた心にグッとくるので、今後も重宝しそうだ。
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