鎌谷ミキ

キツツキと雨の鎌谷ミキのレビュー・感想・評価

キツツキと雨(2011年製作の映画)
4.5
【役所広司の魅力がこれ一本に】 

[あらすじ]
山間部の林業に携わる岸克彦(役所広司)60歳は三年前に妻を亡くし、息子の浩一(高良健吾)と男二人でひっそりと暮らしている。克彦がいつも通り仕事をしていると「撮影に映り込むから移動してください」といったことを男から言われる。それは田辺幸一(小栗旬)が監督をしているゾンビ映画の撮影だった。

[レビュー]
「まだ観てないん会」邦画づくし🥳
きっとこんなことでもないと日の目を見られないであろう『さかなのこ』沖田修一監督の作品を投票させていただきました😆
沖田監督はそもそも大竹まことさんらが所属するシティボーイズの映画を撮ったりしてる方なんです。ちょっと独特なコメディが特徴です。

え?いきなり笑わす🤣でも、真面目な作品感漂う序盤の役所広司さんの日常、そうか、宇野祥平さんも出てたんだ!!
同僚の子ども自慢に「可愛くなくなるぞ」なるほど、その後の高良健吾の憎たらしい息子のことを指してたのか。反抗的な息子です…

いきなりゾンビになる役所さん、やっぱり面白すぎやろ🤣🤣🤣そして、凹む画🙃
「カツさんよう見るとカッコええもんね」いやいや、役所広司やし🤣ちゃんとラッシュ来てるし🤣

細かくツッコミをしようとしたら、誰も見ない長文になってしまうので…本作はヒューマン、ちょっとコメディ。

・役所広司という役者の器用さ…最近だと第76回カンヌ国際映画祭男優賞受賞というニュースがありましたね。 本作の主演が役所さんだからこそ成り立つお話。ゆるいコメディパート、男気溢れるヒューマンパート、どちらも"真面目に"演じきります。そして、やられる🤣

・出会うことのなかった映画監督と木こりの交流…前回は役所さんのゾンビイメージしかなく、この部分がしっかり描かれていることを流し見していた💦コミュ症気味の小栗旬がちょっとずつ心を開いていく様がいいんですよねー。ラストカットもお気に入り。

・B級ゾンビ映画の撮影とは思えない豪華キャスト…臼田あさ美主演!平田満共演。山﨑努が脇を締めて、なんでこんな企画になったんや🤣

・素人が素人っぽくないエキストラの動き…役所さんのゾンビ以外にも、町民勢ぞろいで映画に参加するのですが(役所さんの身内が駅に降りた時から様子が違う)ラストの動きはエキストラ超えてる…

あらすじで肝心な所だけ書いちゃってるけど『キツツキと雨』という名前だけではこんなにゆるい映画撮影の話とは思わないでしょ?初回はそこにやられましたね🤣今だとフィルマのあらすじでもわかっちゃうけど。

ちなみに。もう一回観てもゾンビ映画は完成しません😅小栗旬の弱々しい「カット」で完成した画を繋ぐと、ショートフィルムの尺の(ちょっぴり)壮大なゾンビ映画になる🧟‍♀🧟🧟‍♂

最後は『恋』ブレイク前の星野源で😌
『ザ・フラッシュ』と同じスコアなのは、私ならではかな😁

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(2014.4.26 当時のスコアは★4.8)
『横道世之介』と同じ監督なので、気になってた本作…タイトルからイメージしていたのものが、序盤の流れでまず意表を突かれ、あれよあれよと主人公が映画の撮影に関わることになっていって…なんなんだ!?この作品は(笑)
役所さんが演じてるから、いろいろシュールだよ。しかもユルい。動きとか、狙ってないと思うのに…反則だよそんなの(笑)
小栗くんも、なんかヘン(笑)彼らしい雰囲気が全く出てないというのも、ある意味スゴい。あっ!"横道世之介"も出てる!(全く違うキャラすぎて、最初気づかなかったよ)
すべてはキャスティングの勝利!脚本自体がメリハリの効いたコントでしょ!?沖田修一監督の作品は、タイトル(イメージ)では作風がわからないっ。ゾンビ映画完成させたいから、また見る!
鎌谷ミキ

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