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モスラのRのネタバレレビュー・内容・結末

モスラ(1996年製作の映画)
3.3

このレビューはネタバレを含みます

自宅で。

1996年の邦画。

監督は「モスラ3 キングギドラ来襲」の米田興弘。

あらすじ

北海道、紋別。森林伐採の最中、豊国商事は古代遺跡を発掘、現場監督の後藤裕一(梨元謙次郎「デリバリー」)はそこで遺跡に埋め込まれたメダルを外してしまう。だが、その遺跡は妖精のエリアス族の遺跡であり、そこには怪獣デスギドラがメダル=「エリアスの盾」によって封印されていたため、封印が解かれてしまう。デスギドラの来襲によって森林破壊が深刻化する中、守護神モスラが舞い降りる!!

Netflixにて。

1961年に公開された元祖ではなく、平成版のモスラ映画。この映画のヒットで後に2作公開された。確か、小学生の頃どれか観に行ったなぁ。

なんの気なしにこういった特撮ものを久しぶりに90年代のこういった作品を観たんだけど、今のレジェンダリー版とかシン・ゴジラの特撮魂溢れた豪華さに比べると、やっぱりこの頃の特撮は特撮で味わい深い。

今作の小美人ポジにあたるエリアス族はCGまんまだし、セットを組んでのミニチュアや着ぐるみ撮影だったりと日本ならではのTHE特撮!な感じが良い。

ラジコン?で動くモスラなんかは人形然とはしているものの結構生きている感じがあって、特に初代モスラと幼虫との最後の別れのシーンなんかは結構グッときた。

我が子を守るため、最後の力を使い果たしたモスラが海中に沈む様なんかは、ちゃんと生命の宿りが消えた感があって、結構リアルだったなぁ。

あと、モスラと幼虫との関係性にオーバーラップして後藤一家のドラマ描写も力を入れていて、喧嘩ばっかりだった兄妹がモスラとの出会いを通して、絆を育み、いい子ちゃん化する姿は正しいジュブナイル映画としての成り方をしているようにも感じた。

加えて、そもそもの発端が企業による森林伐採だったり、今作でモスラと対峙するデスギドラのエネルギー元が地球の自然だったりと環境問題に比重が置かれていて、そこら辺も作り手のメッセージ性を感じる。

あと、なんとなくサビ部分だけ知っていたモスラのテーマソングをフルで聴けたのも収穫。小林恵(「小さき勇者〜ガメラ〜」)とまだ若かりし頃の(確実に今作は黒歴史であろう)山口紗弥加(「糸」)による「モスラの歌」に加えて「祈りの歌」「モスラレオ」とまさにモスラソングフルコースな内容だった。

ただ、作品として面白いかと言えば個人的にはイマイチでエリアス姉妹と敵対するベルベラ(羽野晶紀「ゲキ×シネ『髑髏城の七人』Season月<下弦の月>)との攻防に割と尺を使っていたり(多分20分くらい)、その結果モスラVSデスギドラの戦いが割とあっさり目だったりとなんか中途半端な印象。

そもそものデスギドラとモスラの島との位置関係がどうなってんだ?とか二代目モスラ羽化早くね?とかそういったご都合展開も目についた。

あと、関係ないけどモスラの幼虫がすげぇ犬のうんこっぽかったなぁ笑。茶色いバナナ型で、しかもテラテラしていて本当にウンコにしか見えなかったw

そんな感じで色々とイマイチな作品だったけど、今のCG技術が進歩した作品群に慣れた身としては作り手の特撮にかける努力が伝わってきて、不思議と憎めない作品だった。また機会があればNetflixこの頃の特撮が豊富になってきたので見比べたい。
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