エイデン

モスラのエイデンのレビュー・感想・評価

モスラ(1996年製作の映画)
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北海道、紋別郡
森林伐採を行う“豊国商事”の後藤は、現場で奇妙なものが発見されたと連絡を受ける
そこには遺跡のような人工物があり、興味を持った裕一はそこに嵌め込まれていたメダルを外すと、直後に地震が発生するのだった
その後の処理のため今日は帰れなくなった裕一は妻の真紀子や大樹、若葉ら子どもたちの住む自宅へ連絡するが、仕事優先の態度を妻の真紀子に咎められてしまう
その夜 何とか最終便に乗って帰宅した裕一は、現場で拾ったメダルをペンダントにして若葉へとプレゼントする
一方 “インファント島”に住む妖精“エリアス”のモルとロラの姉妹は異変を察知し、守護神“モスラ”から“フェアリー”を借り受け、北海道へと向かう
実は裕一が発見したのはエリアスの遺跡で、彼が持ち去ってしまったメダルこそ、伝説の生物を封印する“エリアスの盾”だったのだ
もし人間を憎む妖精ベルベラの手に盾が渡れば、封印された生物を操り人間へ害を及ぼす危険があった
その懸念通り、若葉の前に現れたベルベラは彼女を操ってしまう
遺跡の発見を契機に豊国商事の森林破壊がテレビで取り沙汰されてしまい、裕一は急ぎ北海道へ発った間に、ベルベラに襲われた大樹はモルとロラに助けられる
モルとロラはフェアリーに乗りベルベラに挑むが彼女の乗る“ガルガル”によって倒され、盾を奪われてしまう
大樹に助けられた若葉と真紀子は、モルとロラからベルベラは裕一のいる遺跡に向かっていると教えられる
その頃 ベルベラは盾を使い、6500万年前に宇宙から飛来した怪獣“デスギドラ”を復活させようと目論んでいた



1995年の『ゴジラVSデストロイア』で一旦幕を閉じた『ゴジラ』シリーズに代わって製作された『モスラ』シリーズの1作目

ゴジラ、キングギドラに続いて東宝の人気怪獣モスラが、1961年のデビューぶりに単独作で復活
やや大人向けの意向が強かった平成ゴジラ シリーズとは打って変わって、子ども達を主人公にした子ども向け/ファミリー向けな内容になっている

それに合わせてもふもふで可愛くなったモスラさん始め、“小美人”界隈にもそれっぽい設定が盛りに盛られている
特に心優しい正義の怪獣という面がフューチャーされるだけでなく、自然(地球)の守護神的な立ち位置も強く、当時話題になっていた
環境破壊という社会問題を背景に、地球を守るためにモスラが戦うというストーリーが展開
なおそれと同時に、かつ中心的に描かれるのは主人公の子ども達の冒険譚
ジュブナイルっぽさが前面で、同じく子ども向けな昭和ゴジラのようなトンチキさも無くて純粋な良さがある
何となく全体の印象としては昭和版と平成版を混ぜた『ガメラ』みたいな感じかな

もちろんモスラの活躍も今まで以上に派手で、幼虫すらビーム出す攻撃仕様のモスラが拝める
ついでに小美人ことエリアスも日本語の新曲まで披露するし、お馴染み『モスラの歌』はミュージックビデオ仕様
対する新怪獣“デスギドラ”さんは、火星滅ぼしたり、植物からエネルギーを奪い取るヤバいヴィーガンみたいなパワーで恐竜絶滅に一役買った設定で、ここでも自然破壊的なテーマも垣間見える
ちなみに必殺技は中学生が辞書片手に考えたような名前してるぞ

この少し前にもモスラ主役の単体作が企画されたこともあったけど、ゴジラ人気を前にスベるんじゃないかとひよって頓挫したこともあったけど、モスラ人気が間違い無いことを示した作品である
子ども向けということは念頭に置かないといけないけど普通に面白いので続編シリーズ併せて観ましょう
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