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老兵は死なずのkazu1961のレビュー・感想・評価

老兵は死なず(1943年製作の映画)
3.5
🔸Film Diary————————————————-
▪️本年鑑賞数 :2021-533 再鑑賞
▪️#死ぬまでに観たい映画1001本 464/1001

🖋人間、歳をとっても(老いても)どんどん時代の変化と共に変わっていく能力が必要ですよね。正義感などの本質は変わらずとも他人を受け入れていく度量は歳と共に広げていきたいものです。本作、大きく二つのテーマがあります。一つは、正義感の強い男クライブの軍人としての半生を中描きながら、前述したような人としての生き様を描いており、もう一つはその半生のドラマをドイツの軍人の友人テオと共に描くことによってナチズムに対する批判を描いたプロパガンダ的意味合を描いています。

🖋そういう意味では、クライマックスは、テオの反ナチの想いを述べるシーンで、アントン・ウォルブルックの抑えた芝居が光っています。

🖋そして、主演のロジャー・リブセイの30代から老兵までの歳をとっていく変幻の演技に拍手です。オープニングとエンディングに向けての老け役は見事な演技です。さらに本作をより魅力的にしてるのはデボラ・カーが3役演じて、作品の要となっています。

🖋全体を通して、マイケル・パウエル、エメリック・プレスバーガーの二人監督の演習も小気味良いテンポとメリハリの効いた展開は160分超の長尺を巧くこなしています。軽快な音楽の挿入の仕方も良いですね。

😌物語は。。。(参考:allcinemaより)
ベルリン滞在の家庭教師エディスの投書で、英国の中傷デマを言いふらす元捕虜をこらしめようと彼の地に向かったクライブ中尉(リヴセイ)は、ドイツ帝国陸軍全員を敵に回して啖呵を切り、有志の中から選抜されたテオ中尉と決闘せざるを得なくなった。ところがこれが相討ちで、二人とも顔に怪我をして入院。クライブの看護についたエディスが“かすがい”になって二人は友情を結ぶ。テオはエディスに夢中になり、彼女は彼と結婚してドイツに残る。これを祝福して帰国の途に着いたクライブだったが、エディスと別れようやく彼女を愛していたことに気づくのだった。時は過ぎ、1918年。第一次大戦に出征し、フランスの修道院の世話になったクライブ少将は、エディスに瓜二つの看護婦バーバラを見初め、僅かな情報を頼りにその故郷ヨークシャに赴き、慈善パーティを開いて彼女を見つけ出し、結婚した。折しも、ドイツ敗戦でテオ中佐はイギリスの捕虜収容所にいた。クライブが会いに行くと顔をそむけるテオだったが、帰国が決まった時はやはり懐かしさに彼の顔を覗いてから帰ったのだった。そして、光陰は矢の如し、1939年の第二次大戦勃発時には、妻を亡くし息子がナチに入党し、祖国に何の未練もないテオは、妻の故郷イギリスへの亡命審査を受ける身の上だった……。

🔸Database————————————————-
🎥邦題 :『老兵は死なず』
原題(英題):『Colonel Blimp』
🎥製作国 :イギリス
🎥初公開 :1943
日本公開 :1952/05/10
🎥上映時間 :162分
🎥受賞 :※※※
🎥監督(製作):マイケル・パウエル、エメリック・プレスバーガー
脚本 :マイケル・パウエル、エメリック・プレスバーガー
原作 :※※※
撮影 :ジョルジュ・ペリナール
音楽 :アラン・グレイ
出演(声優):デボラ・カー、ロジャー・リヴセイ、アントン・ウォルブルック、ローランド・カルヴァー、デヴィッド・ウォード、カール・ジャッフェ、アルバート・リーヴェン

🔸Overview (映画. comより)———————
「ホフマン物語」のマイケル・パウエル、エメリック・プレスバーガーの二人がチームでプロダクション「アーチャーズ」を設立した第一回作品で一九四三年製作になる英国精神昂揚の色彩カヴァルケード劇。二人が製作、脚本、監督を担当していることは例の通り。撮影は「バグダッドの盗賊(1940)」のジョルジュ・ペリナールが監督してジェフリー・アンスワース、ジャック・カーディフ、ハロルド・ヘイソンがキャメラを担当、音楽は「天国への階段」のアラン・グレイが作・編曲にあたった。「キング・ソロモン」のデボラ・カーが三代にわたる英国女性三名を演じわけ、「赤い靴」のアントン・ウォルブルック、「天国への階段」のロジャー・リヴシーが共演する。以下助演者はローランド・カルヴァ、ジョン・ローリー、フェリックス・エイルマー、アースラ・ジーンズら。
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