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賞金稼ぎのcatmanのレビュー・感想・評価

賞金稼ぎ(1969年製作の映画)
5.0
▼キャッチコピー
俺は!殺されても生きている…
二重三重のどんでん返し
何が飛び出すか分からない四分ごとの大殺陣

1969年公開。東映時代劇×007×マカロニウェスタンな冒険活劇。めっちゃくちゃ面白い。先ず若山富三郎が最高。身体を張ったスタント無しのワンカットアクションが凄い。若富も勝新もこの兄弟は本当に身体能力が高くて感心する。座頭市の物真似をするサービスカットは草不可避。ホントにそっくり。
片岡千恵蔵はキャラクターに深みと意外性があって貫禄たっぷりの存在感が最高。脚本が素晴らしい。若富と千恵蔵のやり取りは二人とも声が良くて聴き惚れる。
ヒロインの野川由美子は相変わらず綺麗で最高。吊し上げられお股を火炙りにされる東映らしいソフトエロあり。第二のヒロイン真山知子はどことなくエキゾチックな顔立ちとワイルドなツンデレキャラで主人公に惚れ込んでベッドインまでしてしまうポジションはまさしくボンドガールのそれで最高。
それと普段は如何わしい曲者ばかり演じている名バイプレイヤー潮健二の浪人キャラもしっかり見せ場があって最高。天津敏、藤岡重慶らのサブキャラも味わい深い。
ロケーション撮影が多めなのも最高で、晴天の桜島を背景にしたショットは絵画の様に美しい。ほんのりジャズテイストな渋めの八木正生による劇伴も最高。あとコテコテの薩摩弁の応酬が本当に素晴らしい。時代劇は言葉が大事。尺は90分。BRAVO
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