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賞金稼ぎのHKのレビュー・感想・評価

賞金稼ぎ(1969年製作の映画)
3.4
後にTVシリーズにもなった若山富三郎主演のアクション時代劇『賞金稼ぎシリーズ』の劇場第一弾。
徳川幕府の時の将軍・家重の密命により凄腕の賞金稼ぎ・錣市兵衛(しころ いちべえ)が内乱を阻止すべく薩摩藩に向かう・・・
この主人公、強いわモテるわで、まるでジェームズ・ボンドですが、賞金稼ぎなのか?

時代劇なのに拳銃やライフルがガンガン出て来るし007ばりの秘密兵器もたくさん登場。
劇画タッチのマカロニ風味、昭和のB級活劇要素がてんこ盛り。
そして富三郎はあの太目の体型に似合わず殺陣もアクションも絶好調。
ほぼスタントマン要らず? 
弟の座頭市の真似なんぞ余裕すら感じます。

出演者も片岡千恵蔵、鶴田浩二など大御所から東映時代劇大部屋お馴染みの顔ぶれまで。
潮健児、藤岡重慶、睦五郎、高橋昌也などの他、天津敏、汐路章、阿波地大輔ら『仮面の忍者 赤影』メンバーも懐かしい。
お色気担当は野川由美子に真山知子ら。
拷問シーンはちょっとエグかったりします。

でもストーリーは単純な勧善懲悪と思いきや、さにあらずの意外性で二転三転。
クライマックスで延々流れる『リオ・ブラボー』“皆殺しの歌”もどきのトランペットの旋律。
音楽は『あしたのジョー』の主題歌を作曲した八木正生。
監督は東映で多くのシリーズ物を手掛けた職人監督・小沢茂弘。
シリーズはこのあと劇場版2本を経てTVへ。
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