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川の底からこんにちはのパピコのレビュー・感想・評価

川の底からこんにちは(2009年製作の映画)
3.7
「自分の人生は中の下。仕方ない。」と諦めながら妥協した人生を送る主人公。
田舎の父が倒れたことを知り、田舎に戻り、潰れかけの会社で働くことに。
諦め女子の覚醒物語。

すごい不思議な魅力がある作品。
なんか観終わると頑張ろうと思えてくる。

終盤30分の主人公覚醒パートまでの溜めがずっとストレスの溜まる展開であんまりおもしろくない。
ただ覚醒後からの主人公の佇まいがかっこよくて、「どうせ中の下だろ?じゃあ頑張るしかないよね!あぁだるいだるい!もうわかったから、わかってるから!!やるから黙ってて!」っていう感じが最高!

石井監督のこの後の作品の下地になってるのを強く感じた。
自分ではどうしようもない困難に対して今作は「仕方ない」というスタンスに対して、コロナ禍の作品「茜色に焼かれる」では「まぁ頑張りましょう」
この小さな監督自身の変化がなんかいいな。
この2作品はセットで見て欲しいですね。
両方フラストレーションが溜まるけど、作品としてのパワーがあってなぜか力がみなぎります!

満島ひかり最高映画でもある。
これきっかけで石井裕也監督と結婚したんよね、、、

子どもとの保育園だるかった?→だるかった→私も仕事だるかったわ
と社歌を歌うシーンが大好きでした。
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