majizi

モラン神父のmajiziのレビュー・感想・評価

モラン神父(1961年製作の映画)
3.5
JPベルモンドが初めてイケメンと感じた!
若い。そしていつか道を簡単に踏み外しそうな危うい神父なのになかなか生真面目。

問答無用で日常を奪う戦争を目の前にして神様なんて何もしてくれないんだから、自分でなんとかするしかないんだよね。

生きることだけに必死になると宗教なんぞなんの役にも立たないんだろう。
主人公は亡き夫がユダヤ人で占領下のフランスでは幼い娘を預けて働く未亡人。
この世の不条理を解き明かせとばかりに冷やかしに教会へ行くも、熱血青年神父の耳障りのいい説法に胸が揺らぐ。

とはいえなんやかんや葛藤はあって…
告解が軽すぎるっていうの、わかる。懺悔したら何やっても赦されるんかい、みたいな。

禅問答のようなやりとりでだんだん神父とは親しくなっていくんだけど、異性として意識しちゃって彼ってばそうだわハンサム。うっとり、てな具合ですわ奥さん…

あんたのイケメンレーダーどうなってるの?いついかなる時でもイケメンかどうかぐらいすぐわかるよ?!
恐竜並みの時差で気がついて、けしからん妄想も爆発。

戦時下で息をひそめながら欲求をみないように過ごしつつも人間ってこんなもんですわというせせら笑いまではいかないけど、こういう時だからこそ、目覚める本能的な人間の本質をついていたと思います。

最後の台詞ほんま酷くて笑った😇
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