五十嵐忠雄

マグノリアの花たち/スティール・マグノリアの五十嵐忠雄のネタバレレビュー・内容・結末

3.7

このレビューはネタバレを含みます

そろそろ人が死なない映画が観たいと思ったのに!!!!シェルビー死んだじゃぁねぇかよおい!!!糖尿病患いながら、妊娠決心したところで彼女の死だったり腎臓移植だったりなんかそういう所でもう彼女の死は決定されていたのかな…。
何事もシンプルに行きたいといって髪の毛思い切ってショートにしたのも素敵でしたよ。女性から、地に足着いた母親へと変わっていくシェルビーすごく素敵でした。

登場人物一人一人個性が際立ってとても良い。トルービーのコミュ力が欲しい。アネルって日本にいたら新興宗教にハマりそう。

田舎独特のおばちゃんコミュニティというか結束力って凄いな。昨今では批判されがちだけど、この映画では逆にそのコミュニティの良さや人との繋がり方、関わり方を描いているように感じる。

ウィザーさんって気難しくていつも不機嫌だけど、1番マリンの心に寄り添っているよね。シェルビーの妊娠が決まったときもウィザーさんだけが早くに気付いたというか「手放しで喜べないのよ」とズバッと言ったシーンはかっこよかった。

ウィザーさんの良き友人であるクレリーさんもね、美しくてお茶目で、ウィザーを冗談めかしく批判しつつも友情を感じる。
クレリーさんとウィザーさんの友情って素晴らしいわ。

何事にも前向きなトルービーさんも素敵だし、おばちゃん方はみんな良かった。
けどなぁ、シェルビーのお葬式の後のアネルのセリフはちょっとなぁ、個人的にだけど、うん…って感じ。

シェルビーとは友人だったのも分かるし、敬虔なキリシタンになったのも分かる。マリンを悲しみから救いたいがゆえに出た考えなのでしょうが、娘を亡くしたばかりの人に、あの言葉はちょっとしんどかったんじゃないかなぁ。まあそこは脚本の好き好きですね。

女性主体の物語だったので、男性陣側の目線は無かったけど、まぁそこまでするとごちゃごちゃになっちゃうか…シェルビーの旦那さんの心情とかもう少し移してもよかったのでは?と思ってしまう。

私の情緒が不安定だったので、最後のイースターエッグで小さな子どもたちがキャッキャとしているシーンで何故か号泣しました。愛情、友情、幸福や家族、地域を描いた物語でしたね。
五十嵐忠雄

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