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マグノリアの花たち/スティール・マグノリアのmmのネタバレレビュー・内容・結末

4.6

このレビューはネタバレを含みます

幸せと苦難が常に同居しているシェルビーの人生、嫌いと好きは心の中で両立できるしそれらの感情全部をひっくるめて人を愛することができるワイザーとクレイリーの関係が好きだった

高校時代にいつも一緒にいた友達が糖尿病で、毎日お弁当の前に注射を打ってて、一回だけ注射を打ち忘れたときに手を震わせながら様子がおかしくなって必死に「甘いもの持ってない?」と聞くからたまたま持ってた飴をあげたことをこの映画の発作のシーンで思い出した。当時は糖尿病ってどれくらい深刻なものなのか理解していなくて、彼女は卒業してから子供を産んだと聞いたけど、この映画を観て真っ先に彼女の身体が心配になった

「入院するし身軽な方がいいから」と髪を切り情緒不安定になるシェルビーのシーン、私も2ヶ月前に入院するとき全く同じ理由で髪を切ったので分かる…の気持ちで胸が痛くなった。自分の身体がどんどん変わっていくこと、もう昔の美しくて人生を楽しんでいた自分には戻れないかもしれないという不安や、別に本当にショートにしたくてした訳じゃないのにという悲しさ、やるせなさが、鏡の中にいる髪の短い自分を見た瞬間に溢れ出したんだと思う

「時ってこういう風に経っていくのね」という言葉に救われる シェルビーが去っても、彼女が出合わせてくれた2人の間にまた新しい命が生まれ、シェルビーと同じく多くの人に祝福され、愛されるだろうと思えるラストシーン 幸せと苦難、人の嫌なところもたくさん描かれるけど、それら全てを緩やかに人の愛が包み込んで時が進んでいく、好きな映画です
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