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マグノリアの花たち/スティール・マグノリアのTJのレビュー・感想・評価

4.5
誰がなんと言おうと名作。

オチの無い話を延々してるかと思えば急に噂話で声を潜めケタケタ笑う。「この性悪女!」と罵りながら前髪を直してあげる優しさ。小さな町の美容院に集まる6人のおしゃべりな女性たちが紡ぐ絆や友情の物語。家族や友人を慮る優しさや、シニカルなジョークが最高に笑えて泣けます。

マグノリア=ルイジアナ州などアメリカ南部を象徴する花「泰山木(モクレン)」。原題は、この花のように強く美しい女性たちを表しているのかなと。この地域の女性は、気丈でおせっかい。冗談に冗談で返す様がどこか大阪のおばちゃんのよう(異論は歓迎w)。男性の影が薄いのも焦点を絞る脚本の妙で、母娘の愛を柱とした彼女たちの強い友情劇。

この作品の主役は、糖尿病を患いながらも子を産み育てるシェルビー(ジュリア・ロバーツ)かと思っていましたが違いました。出産に反対しながらも娘を支える母マリン(サリー・フィールド)を主役たらしめるシーン(「STEEL MAGNOLIAS」の意味を知ったとき)は自然と泣けてきました。

影の主役はもちろんシャーリーですね!ツンデレぶりが最高wラストの3人のシーンはほんま笑い泣き。

男の役割はこうあるべき的なシーンもさりげなく放り込まれていて。現代でこそイクメンと称されますが、育児において本当の意味で男性が女性の代わりを担うことは出来ない。

「キルトに綴る愛」のようなメッセージを含む、親子や隣人愛あふれるあったかい女性讃歌。「愛と追憶の日々」も未見なので早く見たいな~。あ!音楽もよかった。。書ききれない。。
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