リーアム兄さん

マイレージ、マイライフのリーアム兄さんのネタバレレビュー・内容・結末

マイレージ、マイライフ(2009年製作の映画)
3.5

このレビューはネタバレを含みます

【好きなセリフ】
ライアン「振り返ってみろ。君の人生で幸せだった時、独りだったか?」

ライアン・ビンガム(ジョージ・クルーニー)は企業の代わりとなって従業員に解雇を言い渡す仕事をしている。家族を持たず、結婚願望もなく、自宅にもほとんど戻らずに全国の企業へ飛び回っている彼の生きがいはアメリカン航空のマイルを貯めることだった。出張では常にマイルを貯める動き方をし、効率重視でホテルやレンタカー店などでは会員特典を使って人生における「無駄な時間」を削ぎ落としている。そんな彼にとっては結婚も無意味な時間であった。そんな彼はある時ホテルのバーでアレックス(ヴェラ・ファーミガ)という女性に出会う。彼女もまたライアン同様仕事で全国を飛び回る人だった。彼女との出会いで彼は自分の考えを少しずつ変化させていく。自分の人生は今のままで満足できるのか、マイルを貯め終わった後に残るものはなんなのか。

解雇通告という人を人生のどん底に落とすことを仕事にしている独身男性が1000万マイルを貯めるという目標に努力しながら人生を見つめ直すというストーリー。

マイルを貯めることにここまでフォーカスされた映画は初めて見た。また映画の舞台も空港、飛行機、ホテル、アメリカのさまざまな都市がメインとなっているため、このコロナ禍でも旅行をしている気分になれたし、早く自分も海外旅行に行きたい気分になった。

ジョージ・クルーニー演じるライアンは独りでいることに何ら不安を感じていないが、作中に一貫して現れているのは「他人(家族、友人、恋人)の存在」。
ライアンは妹の結婚式にて、新郎が結婚に不安になった際に「人生で1番【幸せな時】独りだったか?」と投げかけていたが、ライアンが仕事で解雇宣告をした人たちも「家族の支えがあったから」立ち直ることができたと、「人生で【辛い時】」でも誰かがいるし、必要になるということを話している。

苦しい時は一人で背負う必要はないし、誰かと一緒にいた時に嬉しい記憶は残るということに気づかせてくれた映画。