シドニー・ルメット監督による168分の長編ドラマ
ランス・ヘンリクセンがちらりと格好良く弁護士演ってました(〃∇〃)
汚職警官が一念発起して検事に告白をするが、それによりどんどん追い詰められていく姿を淡々とジリジリと描いた、緊張感の途切れない超絶疲弊する作品。
ラストの一言にぐっさりと全身を貫かれ、主人公と共に動けなくなってしまった。。。
ニューヨーク市警特別捜査班SIU。
麻薬課のリーダーは、最年少ながら優秀な成績をあげチームを引っ張る"街のプリンス"ことダニー。
事件解決の為には、ヤクもカネも情報提供者も使い、くすねたりもした。
そこへ地方検事による汚職調査が。
ダニーは、また胸を張って警官として生きたい……と、仲間は売らないことを条件に証言することを誓う。
しかし、事はそう単純に進まない。
調査を受けた仲間が自殺したり、警察内部からの証言でダニー自身の立場も危うくなり……
悪人を捕まえるのが警官の仕事。
しかし奴等はカネで人を操り、即またシャバへ。
それをさせない為には、ある程度ヤクやカネであれこれ裏工作をするしかない。
それでもそれを汚職と言うのか?
検事はどちらの味方なのか?
一概に決められないグレーゾーン。
しかしそのおかげで世界が上手く回っていることも事実。
今回ダニーの勇気ある証言で、様々な悪事を暴けた。
それなのにダニーを裁いては、次に続く者がいなくなる。
あちこち微妙なバランスで成り立っていたのだな、ということを実感させられる、とても上手い見せ方、脚本、演出の作品で、色々と考えさせられました☆
長いし地味ではありますが、じっくりと世界に浸れる良作ですよ~