1番好きな俳優がランス・ヘンリクセンなんですけど、高校生の頃に出演作を片っ端から観てました。
これもその内の1つ。
残念ながらまだ売れてない頃で脇役の1人なんだけど、「狼たちの午後」よりは出番多し。
ちなみに主役は傑作モンスターホラー「ザ・グリード」のトリート・ウィリアムズ。
今やB級映画中心だけど、こんな演技も出来るんですね←オイ
マフィアやらギャングやらへの潜入捜査モノは数あれど、こちらは警察内の汚職捜査。
自分の仲間は売らない!それが条件だ!
主人公のチェロ刑事はそう言って内務調査への協力を始めるけど、そんな綺麗事が通じる訳もなく。
序盤でチェロ刑事の奥さんがフラグ立てまくってちゃんと回収していきます。
もちろん汚職なんてのは犯罪だし許せるワケではないけど、もう見てて気の毒。
告発した側も、告発された側も。
チェロ刑事はタイトルでもある「プリンスオブシティ」と呼ばれてイキってたのに、終盤は「警察は嫌いになっても、私のことは嫌いにならないで!」なんてマエアツみたいに殊勝なことを言うようになる(一部誇張してます)
チェロ刑事は本当は弱かったんだろうな。
彼の葛藤を見てると本当にいたたまれなくなる。
それに比べてガスの潔さよ。
それでもチェロ刑事のやったことは一定の評価は出来る。
悪事は徐々に染まっていっただろうけど、そこから戻るには相当困難な1歩。
3時間弱の濃厚なドラマを見せつけられた。
正直、社会にも出てない高校生の頃に観た時よりも、世の中綺麗事ではやっていけないという現実を知った今観るのとでは違って見えた作品だった。
ちなみにコレTSUTAYA発掘作品だったんだけど、ランス・ヘンリクセンの「処刑リスト」をDVD化してくれないかな。
あれVHSなのに2万弱する…もう一度観たい…