男はくらいよ監督さそり

プリンス・オブ・シティの男はくらいよ監督さそりのレビュー・感想・評価

プリンス・オブ・シティ(1981年製作の映画)
4.5
リアルタイムで観て以来久々の再見。これは超傑作!セルピコと同デーマではあるけど、これは更に主人公の苦悩が大きい!狼たちの午後の様な派手な見せ場が無い分、真綿で締め付けられる様にジワジワと苦悩が伝わる。これ、ブラック企業とか中間管理職の人に響くと思う。
何が善で何が悪なのか?仲間とは何か?危険な捜査に協力した警官が、逆に過去にした汚職を追求され、仲間もどんどん耐えられなくなっていく精神的な圧迫感!
これは地獄だ。10代で観て判らなかった事が今観ると手に取るように分かる。登場人物が多過ぎて混乱する部分はあるが、顔は特徴ある人たちなので何となく判別出来る。
トリートウィリアムズ始め、刑事やマフィアや検事の役者が全員リアルで凄い!
音楽も良い。
良くこんな地味な題材の映画を3時間の大作に仕上げたと思う。
これが評決に繋がる。
80年代初頭の傑作です!