YasuhitoArai

プリンス・オブ・シティのYasuhitoAraiのレビュー・感想・評価

プリンス・オブ・シティ(1981年製作の映画)
3.8
シドニー・ルメット監督作品。
トリート・ウィリアムズ演じるニューヨーク市警特捜部麻薬課のダニエル・チエロは、仲間と共に汚職をしており、人並み以上の生活をしているため"都会の王子様"と呼ばれていた。地方検事局がニューヨーク市警の汚職調査に乗り出した時、ダニエル・チエロも良心に苛まれ、覆面調査員となる・・・という話。

同監督作品の『セルピコ』と同様、警察内部からの汚職暴露ものではあるけど、暴露する側の葛藤が色濃く描かれる。汚職をした仲間たちヘの仁義、自身の汚職した事実の偽証に引き裂かれ、精神的に参っているシーンが多い。

情緒不安定で時に感情的になり、人間の弱さを持つ主人公をトリート・ウィリアムズが好演。出演作はB級映画が多いけど、今作品では演技を頑張っていた。
他のキャストも渋いメンツながらいい演技をしていた。

アクション要素もなく、裁判劇的なシーンが多いけれど、あまり長さを感じず、集中して見れた。
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