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猫目小僧のabdmのレビュー・感想・評価

猫目小僧(2005年製作の映画)
3.5
ふざけてるように見えて実は心理の怖さを描いた井口昇の傑作の一つ。
顔にアザがある女子高生のまゆかと今作の主人公である妖怪の猫目小僧はどちらも見た目が原因で孤独。そんな二人が知り合い、己のコンプレックスを見せ合いかけがえのない関係になる。
猫目小僧の魔法でまゆかのアザが治るとイケメンと付き合いだし、友達も増え始める。しかし依然と猫目小僧はイジメられていて、その瞬間をまゆかは目撃する!にも関わらず間に入ろうとせずその場から何も言わずに去る。
マイノリティ側の葛藤や勇気を描いて、いざ自分が理想としていた"別の世界"の住民になった瞬間、元いた仲間を見捨てるその集団心理の怖さを描ききる。
全体的にマイノリティ同士の戦いで『バットマン リターンズ』と似ていると感じた。
見かけに騙されるな!
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