HK

ララミーから来た男のHKのレビュー・感想・評価

ララミーから来た男(1955年製作の映画)
3.5
タイトルは以前から知っていましたがCS録画で初鑑賞したクラシック西部劇。
ララミーはララミー山脈やララミー渓谷に囲まれたはワイオミング州の一部。
アンソニー・マン監督、ジェームズ・スチュアート主演のコンビ作は全部で8作。
うち5作は西部劇で本作が唯一のカラー・シネスコ作品。
(非西部劇のコンビ作は『グレン・ミラー物語』など)

西部劇定番の復讐モノではありながらもストーリーは単純ではなく、ミステリーやサスペンス要素あり、そして他のコンビ作と同じく勧善懲悪ではない人間ドラマ重視の作品。
一目でわかる悪人もいれば、悪人とみせかけてそうでもなかったり、その逆だったりとなかなかキャラも変化に富んでいます。

この時代の西部劇なのでインディアンは基本悪役ながら、アパッチと違い平和的な種族も描かれ、本当の悪人はインディアンに大量に銃を売っている白人商人だという描き方は当時としては進歩的だと思われます。

スチュワートは当時47歳でベテランの味ですが、まだまだキャリア前半というのがスゴイ。
共演はアーサー・ケネディ(『怒りの河』『必死の逃亡者』)、ヒロインにキャシー・オドネル(『夜の人々』『探偵物語』)など。
まだ若くて線の細いジャック・イーラム(当時35歳)がチョイ役で登場しますが、あっさりと退場してしまったのが残念。
HK

HK