ポケ文太郎

その男を逃すなのポケ文太郎のレビュー・感想・評価

その男を逃すな(1951年製作の映画)
3.7
1957件 アメリカ🇺🇸

いい年して母親と暮らしている無職で学のない男が知人に誘われて強盗をはたらくも
直ぐにみつかり、うっかり警官に発砲して逃走するのですが…

78分という長さにも関わらず密度の濃いフィルムノワール

犯人が気の毒なくらい小者で思慮に欠けた男
やる事は裏目に出るし、臆病すぎて直ぐキレる、しかも銃を持っているから厄介

犯行後、逃げ込んだ市営プールで知り合った女性の自宅に上がり込むのですが、彼女は家族と暮らしていて、そこでどうした事かビビったのか?自分の素性バラシてしまって女性の家に立て篭もるのですが…そんなアホな男に女性は惚れてしまうんだから

この健気な女性役は“血まみれギャングママ”になる前のシェリー・ウィンタース

犯人役はジョン・ガーフィールド
赤狩りに巻き込まれて映画界を干され、そのストレスのせいか本作公開前に39歳の若さで亡くなっています

また本作の脚本もクレジットはガイ・エンドアだけですが、ダルトン・トランボとヒューゴ・バトラーが参加していているのですが赤狩りのブラックリスト入りしていたのでノンクレジットです

犯人の行動が短絡的すぎて、その辺はすごく面白かったのですが、他の登場人物の行動に説得力がなくて理解できなかったのが残念でした
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