アウトレイジが全員悪人なら、この作品は全員変人といったところでしょうか……
とは言っても一番すごいのはそんな変人たちにもあんまり動じない主人公。
まあ半裸で瞑想(ラリってるのか)してる姉ちゃんたちが隣に住んでる家に馴染んで暮らしてるもんな…という謎の説得力。
可愛がっている猫がわざわざ買ってきたキャットフードを食べずに出ていっても、出会う人間ことごとく話通じなくても、彼は「やれやれだぜ」ってな具合で、すべてを受け入れる(というよりは諦めに近い)。それがこの作品全体の空気感になっているのが魅力なのかもしれない…
あと出てくる動物たちに対する目線が優しい。最初に出てくる猫ちゃんも最高だが、後半はいろんな犬がちょこちょこ出てくる。
クラクション鳴らしても全然退いてくれない犬、めちゃくちゃ吠えてくる犬、交尾している犬(メスにキレられてるシーンでカットが入る)
いったい何を観させられているんだ私は…?
ストーリーは一応落ちつくところに落ちつく。サスペンスを謳ってるわりにはあまり緊張感のない不思議な映画。
変人ばっかりなのに、主人公がまあそういうもんか、くらいの感じだから、こっちもまあそういうもんかで受け入れてしまう。
ごにょごにょ書いたけど、わからないことを面白いと思えるようになってからこの作品をみるととっても楽しいと思います。