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大統領の陰謀のdesperadoiのレビュー・感想・評価

大統領の陰謀(1976年製作の映画)
4.0
『キャプテン・アメリカ/ウィンター・ソルジャー』 公開前に観て以来久しぶりに鑑賞。
一見非常にシンプルかつ地味な印象を受ける作品だが、注意して観ると巧妙に計算し尽くされた演出が光る作品だと分かる。中でもレッドフォード演じるウッドワードが電話で調査を進める中盤の長回しのシーンは圧巻。ウッドワードが事件の核心に近付くに連れ、じわじわとカメラもズームし、後ろで騒いでいた他の職員たちの姿も映らなくなる。彼が覚えている興奮や緊張感をこちらも共有している気がして鳥肌が立つ。
その他にもウッドワードとバーンスタインからカメラが徐々に離れていき、巨大な図書館の全体や町並みを捉えるショットも事の重大さを暗示するかのよう。さり気無く見えるシーンにもこんなに技巧が凝らされているのかと映画鑑賞の面白さを改めて感じた。
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