このレビューはネタバレを含みます
アマプラの配信が終わると聞いて駆け込み鑑賞
とてもよかった…
心の中の空虚な部分が繊細に描かれている
劇的な展開はあるにはあるのに、サスペンス的な印象は薄い、たぶんそれをやりたいんじゃない
ひたすら人間の話をしていたなあという後味がじんわり広がっていく
エンディングもいいな
薄汚れた存在としてこの世に生まれてしまったと思いながら生きていることの苦しみを真には理解できない
だから彼の孤独も分からない
それでも、三辺さんの「私がずっと見張ってあげる」という言葉と大阪のお土産はとてつもなく彼の心を動かしたんじゃないか
三辺さんもまた何かを覆って生きている
人は皆そうではないかと今西に語りかける
今西が人を動かしたように、三辺さんも今西を動かしたはず
今西は再び姿を消したようだけど、あのおもちゃがあるからきっと大丈夫
こんな不思議な後味がする映画はあんまり観たことなかったかもしれない
すごく好きだけど、多くはなさそうで探すアテもない