トレンチコートLOOKが典型探偵像を作り上げたフィルムノワールというよりボギー映画。
"勝手にしやがれ"はモロだしやっぱりゴダールが好きなアメリカB級犯罪もので、わりかしオーソドックスっぽい本作をチョイスしてみた。
まあ今作、なんつってもハードボイルドなハンフリーボガードが渋カッコいいに尽きる。探偵ものではポピュラーな帽子とトレンチコートの組み合わせ.銃で脅されても絶対屈せず言葉で巧みに場をコントロールする話術.咄嗟に相手の銃を奪う早技などキャラクター像が作品の魅力に直結してた。
なのでストーリーに関してはちょっと弱いというか、ミステリにしては謎感が薄いしファムファタールとしてのヒロインもなんか魅力的には見えなかったなー。いろいろ騙し合い的な会話劇がメインで進んでいくがまあそこまではびっくりしないのもうーむな感じ。
だが"第三の男"に繋がるようなフィルムノワールLOOKややはり"勝手にしやがれ"のミシェルポワカールが憧れるボギーの魅力はしっかり伝わってきたのが良かったね。