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ゴッドファーザーのDのレビュー・感想・評価

ゴッドファーザー(1972年製作の映画)
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ザ ・オールタイムベスト

今年は「ゴッドファーザー」50周年記念となり、鑑賞するのも感慨深い。

さらに、製作の舞台裏を描いた「ジ・オファー」が配信されるなど大いに盛り上がった。

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どの業界でも経験値があがるほど、その凄さが改めてわかるというものがあると思うんだけど、映画においてのそれがこれなわけで。鑑賞数が多くなればなるほど鑑賞中は唸らされっぱし。シリーズ全部好きなんだけど、その中でもやっぱり本作は突き抜けた愛がある。

まず、特典映像にもあるように、コッポラの原作研究用の分厚いゴッドファーザー研究ノートの製作過程からして、すでにこれは「妥協なき」映画だ。

脚本をマリオ・プーゾとコッポラが共同で仕上げ、それを映像化するにあたってのコッポラファミリーによる無双の布陣、特に画と音で語る最高峰の映画になっているのは、天才撮影監督ゴードン・ウィルスと、天才作曲家ニーノ・ロータ音楽の賜物。

それに加えて、編集、美術、特殊メイク、衣装デザイン、名台詞、料理等細部に至るまで、どこからみても非の打ち所がない。

さらに、今回「ジ・オファー」をみることで、アルバート・S・ラディ、ロバート・エヴァンスたちのリアルタイムでの製作陣の視点や苦悩まで加わり、一層作品に深みが加わった。

困難を極めたキャスティングもそれぞれがハマり役、出演者(キャラクター造形まで含む)のひとりひとりがもしあの俳優が演じていたら?というのはもはや考えられないが、「ジ・オファー」ではすっかりハラハラしてしまった。

マーロン・ブランド、アル・パチーノ、ジェームズ・カーン、ジョン・カザール、ダイアン・キートン、ロバート・デュヴァル、タリア・シャイア、ジャンニ・ルッソ、モーガナ・キングなど。

ファミリーの幹部にはクレメンザ、テシオ、ポーリーを筆頭に、ファミリーのヒットマン、ルカ・ブラージを演じるのは、 実在のギャングレニー・モンタナ。

オープニングは、明と暗の対比・対位表現、室内の暗闇でマフィアとしての相談事を受けている執務室、屋外では盛大な華やかな結婚式。

第1部は、ファミリーの絶対的存在ヴィトーを中心とした家族が描かれる。

第2部は、本作の白眉でもあるマイケルの変貌。

第3部は、ヴィトーの復帰、マイケルのシチリアでの生活、5大ファミリー会合などを経て、ドアが閉まるエンディング。

さらに、ディスクの特典映像の未公開シーンでは、初代相談役ジェンコ・アッバンダンドの臨終シーン、ウォルツに対抗するためルカを呼ぶシーンが印象的。

加えて、「ゴッドファーザー」シリーズは、家族をテーマにしつつも、最強のビジネス映画でもあり、以下名言集。

「家庭を大切にしない奴は男ではない」

「他のファミリーも敵に回す
でもいいさ どうせ5年毎にこうなる 大掃除と思え 10年何もなかった
頭で叩く事だ 早くつぶした方がいい
ほっておけば必ずのさばってくる」

「裏の世界でだがどんな大物にも踊らされることはなかった
今の時代は表に出て人を操るべきだ」

この映画がもつ隙のなさは、いつどんなタイミングで何度観ても、この映画を形容する言葉は「完璧」の一言に尽きる。

「ゴッドファーザー」は、マフィアを扱いつつ、家族をテーマにしたことにより、ファミリーの在り方を変革してしまった。

ゴッドファーザーは何位?

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