イスケ

ロッキーのイスケのネタバレレビュー・内容・結末

ロッキー(1976年製作の映画)
4.3

このレビューはネタバレを含みます

ロッキーとエイドリアンがお互い誠実に相手を愛してる雰囲気が凄くいいよねー。

エイドリアンとの関係について下品な言葉を使われるのを嫌うロッキーのギャップもたまらないし、
含蓄の欠片も感じないトークがめちゃくちゃ良いです。

「そっちはゴキブリがいる(だからこっち来いよ)」

ロマンチックさや知性は微塵も感じないw
いや、一周まわってオシャレかも?

彼のほどよい押しとそこに滲む優しさを感じたシーンだったなぁ。可愛らしさもね。


このシリーズ一作目のスペシャルなところは、「Beforeのエイドリアン」を拝むことができるという付加価値でしょう!

初めてデートした日、家にロッキーが訪れた時、
兄の前での素の態度と、ロッキーも来ていることを知った後の態度の違いには悶絶しました。


低予算映画だから出せる味わいも◎

生卵5個、肉のサンドバック、フィラデルフィア博物館の階段……
いかにもB級らしいカルトなシーンが最高すぎます。印象に残るシーンでいっぱい。


ボクシングシーンは心底感動した。

エイドリアンが控室から出てきて、目を背けたくなるけど背けきらない。
「エイドリア〜ン!」という大きな声と、小さな「ロッキー……」という声で呼び合う。
お互いのことしか考えてないんだなぁ。マジで純愛。

戦い自体は荒削りではあるんだけど、生身の人間の泥臭さを感じられるというか。
綺麗すぎないところが感動を呼んだ側面があったと思う。
本当のボクシングの試合のように「もっと観たい」と思えるんだよな。

あのシーンは、色々といざこざがあった結果、ボクシング経験のないスタローンが振り付けをしたらしいですね。
本人も困り果ててしまったらしいですがw、最終的にあんなに感動的な戦いを作り上げたスタローン、超リスペクトです。


ロッキーは、勝つことよりも「最後のラウンドまでリングに立っている事」に意味を見出したからこそ、打たれても打たれても立ち上がり続けることができたのだと思う。

彼の置かれた立場は、チャンピオンのそれとは違います。
相手との戦いよりも、まずは自分との戦いに勝つことが大切であり、自分の人生に意味を添えるものだったのでしょう。

エイドリアンの存在がゴロツキ根性を卒業させたんですね。
イスケ

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