片腕マシンボーイ

東京プレイボーイクラブの片腕マシンボーイのレビュー・感想・評価

東京プレイボーイクラブ(2011年製作の映画)
3.5
「クズとブスとゲス」「ろくでなし」の奥田庸介監督作品、ハマってます、追っ掛けてます

東京に知り合いのヤクザを頼ってやってきたバイオレンスなおっさん
おっさんが誰彼構わず喧嘩するもんやからヤクザも揉めたくない相手に目つけられて大変だ…って話

とにかくな、臼田あさ美がめさめさ可愛い
バイトクビになって、馬鹿は卒業したい…、と太宰を読みふける姿にキュン死寸前!
こういう風が吹いたら消えてしまいそうな儚げな女子にはめっぽう弱い、風除けになってあげたい
でもな肝心の彼氏がビチ糞馬鹿チンピラ野郎でな、風除けどころか巨大な送風機みたいな男でして、もうおバカのあさ美さん風前の灯火ですわ…

そんなあさ美さんが後半でやってくれましてね!もんもん背負ったツルッパゲを拷問してやりんす!的な
いや、そんなノリノリちゃうんやけども…
そもそも、そのプレイシーンはすっ飛ばしてのご想像にお任せします的な作りなんが心底残念で仕方ないが、モジモジしながらツルッパゲに電気流して陰ながらニンマリジュンジュン悶えているあさ美さんを想えば、僕もニンマリジュンジュンしますわぁ!

しかし、そんな素敵なニンマリジュンジュンシーンがあるにも関わらず「クズとブスとゲス」や「ろくでなし」ほどスコアが伸びない理由がですね…大森さんであります
「クズとブスとゲス」のハゲやリーゼントのリアルクズ感やリアルゲス感、「ろくでなし」の大西さんや渋川兄さんの自然体な感じと違って、大森さんの自他共に認める演技派俳優特有の「俺のキチガイ見せてやんよ!」的な力入りまくった演技がイマイチ…
昔は「レオン」のゲイリー・オールドマンや「セブン」のケヴィン・スペイシーあたりの主張強い系キチガイに憧れたもんですが、最近では張り切ったキチガイはちょっと面倒かなぁ、自然体なキチガイが好きやなぁ、みたいな
わかりやすく言えば「クリーピー」は香川照之より西島秀俊のが俄然魅力感じるよなぁ!ってことです
大森さん…張り切ってんなぁ、大森さんより麿お父さんが好きだなぁ、ってなった

でも、奥田監督得意のバイオレンス映画に見せかけたラブストーリーっぷりはこのころから変わらずで、厳つい見かけに寄らず女子力高いよなぁ、「ろくでなし」のパンフに載ってた大西さんと渋川兄さんのインタビューで奥田監督は演出が繊細って言ってたのもなんか納得いきますわぁ、ってなる
血に飢えた男子より恋に恋する乙女にこそ共感して欲しい奥田監督作品と再確認しました

まさに女子力高めなマシンボーイにぴったりなニンマリジュンジュン映画でした!