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アカルイミライのわたPのレビュー・感想・評価

アカルイミライ(2002年製作の映画)
4.5
日本を代表するアナーキー2人が出てるだけの、雰囲気映画だろうと思って舐めてた。すげえ。日本版ファイトクラブですよこれは。言いすぎかな。

最初に言うけど、ラストカットが素晴らしすぎる。アカルイミライというタイトルが色々な含みを持っていて、そして2人の意思というのが彼らに息づいていて、クラゲとも重なって、ここで終わらせるかーー!すげえ!!
クラゲを真水に慣らしていくというのが現代社会とそこに生きにくい人々という暗喩になっていて、またクラゲの毒をというのがそういう人達の反抗心を表していてとてもいいモチーフだったと思う。

それから浅野忠信の父親役の藤竜也がめちゃくちゃ良い。最初の弁護士と会うシーンからもう最高「あ、はい。」
彼もまた現代に取り残されて居場所が無くなってしまった男としての姿が哀愁と時折見せる衝動を持っていて素晴らしかった。あと黒沢清と藤竜也似すぎじゃないですか?口ひげだけかな。
オダギリジョーが出て行ったあとの「言い過ぎちゃった...口が滑っちゃったよお....」が最高。良すぎ。

最初に言った通りアナーキー2人が出てる雰囲気映画かなあと思っていたんですけど、オダギリジョーはこの時映画初主演だったらしい、仮面ライダーのあとってことか。舞台挨拶映像のオダギリジョーに向けられる当時の携帯のカメラ音がやたら懐かしい。
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