ヴレア

風の歌が聴きたいのヴレアのレビュー・感想・評価

風の歌が聴きたい(1998年製作の映画)
3.8
聴覚障害者のカップルを描いたとても爽やかで素晴らしい作品だった。
中江有里と雨宮良の演技がとにかく良い。ちゃんと手話を自分のものにしているように感じたし、感情表現がとても豊かで自然と引き込まれてしまう。

2時間半は少々長いかなとも感じたけど、2人の出会いから始まって結婚や出産、そしてトライアスロンに挑むなど互いの夢に向かって頑張る姿をじっくりと描いており、凄い濃密な内容だった。

障害者の話だからといって過剰に感動を煽る事もなく、常に爽やかに描いている点が良かった。

このように真面目な内容だが、一点だけ大林宣彦らしさが爆発した点も見逃せない。
それは主演の2人の過去のシーンをそのまま本人にやらせているという点だ。
雨宮良が大の大人なのに中学生を演じてしまうという強引さ。あまりに老けすぎてて笑ってしまう。
でも、中江有里は全然違和感無くて中学生から30歳位までをちゃんと演じ分けていて凄いなと思った。
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