ふるかわひできL97116

丹波哲郎の大霊界 死んだらどうなるのふるかわひできL97116のレビュー・感想・評価

5.0
生まれてはじめて故郷に出来た真新しい映画館で観た映画。大多数の友人は孔雀王に行くと行って10人位で群れを成したが、僕は真剣に死んだらどうなるか?を考えはじめていた頃だったので友人3人と観に行った。出だしから僕はスクリーンの中に入り込んでいて、海辺でひいおばあちゃんの神秘的な声に導かれて霊界入りするシーン(月はデカかった。)と、外国人の先生と傘で飛ぶ時のシーンとダサ田舎っぽくて可愛い歌に、耳から魂も心も抜かれてしまい、帰りは家族の食卓に戻ったけれど何故か?落ちついて家族の顔が見られなかった。

死んだらどうなるか?考えても考えても、父、母、祖母、姉の優しい声の中、一家団欒の今という時からは逃れることも出来ず、ただただ今でないと感じられないんだろうなぁ。というこの愛おしい家族の空間と光に包まれたような気持ちで、こたつの中で寝たふりをして生きた心地を実感していた。

小学3年生にはちと早すぎただろうか?
いやあの日あの映画を観れたおかげで、僕の人生は自分を保てている気はしている。

丹波哲郎さんのこの映画に賭けた情熱と労力は全て、亡き奥様への想いだったと、大人になってから知り、泣いたことも、映画が永遠のエネルギーを放つことの何よりの証明。なんてね。素敵な映画体験時間は死なない。

#fruits0509映画感