このレビューはネタバレを含みます
ずっと観てみたかったキム・ギドク監督のデビュー作。
最初っからこんなだったんだ〜💦
と、驚く程にとんがっていてヤバい💦
漢江にかかる橋の下に住む浮浪者ヨンペ。
彼の横には父親らしき老人と息子らしき少年…と思いきや、全員血は繋がっていないらしい。
生計は、身投げした自殺者から金品を剥ぎとったり胡散臭い商品を売りつけたりと、ヨンペの悪事から成り立っている。
ある日、若い女が身投げをする。
それを見ていたヨンペ、すぐさま助けに行く。
なんだ、女性には優しいんだにゃ、と思っていたら回復した女を強姦!!!
以来、性のはけ口として毎晩犯す。
ヨンペの目を盗んで少年とじいさんが彼女を逃がすのだけど、どおゆう訳かまた舞い戻る女…。
このヨンペを演じたのが後のキム・ギドク作品に多く出演したチョ・ジェヒョンさん。
見たことあるヮ!
『受取人不明』の犬殺しのアイツだヮ!(;`Д´)💦
キム・ギドク監督の何かに対する怒りがこのようなキャラクターを生み出すのかしら💧
まさか願望?!
まだ全部のギドク作品を観たわけじゃないけど、フトそんな風に思ってみたり‥。
そして、酷い目に遭わせたその女にヨンペは純粋に恋をする。
女もヨンペを徐々に受け入れ‥。
ところで”ワニ”とゆうのはヨンペのこと。
少年が”ワニ兄”と呼んでました。
由来は知らないけど、陸に上がると鰐のように獰猛で誰彼構わずギラギラと噛みつき、水の中では安らぎの場を求め穏やかになる(鰐の生態知らんけど)。
ヨンペも漢江の水奥に秘密基地みたいな場所を作ってよく潜っていたので、そんな風な感じを受けました。
耽美的なラストショットはとても印象的。
悪の淵に、死の淵に眠る美学。
キム・ギドク監督の作品をもっと観たいとゆう気持ちにさせられました。
でも、韓国では最も嫌われた監督。
亡くなった後の日本での追悼公演も誰かが騒ぎ出して中止になったんだとか。
作品に罪はないと思うのは、その作品を観たいと思う者の言い訳かしら💦