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鰐 ワニのmiのレビュー・感想・評価

鰐 ワニ(1996年製作の映画)
4.0
キム・ギドク未見作品鑑賞。
デビュー作ということで、恐ろしいぐらいに粗い。というかストーリーとして破茶滅茶で、思わず笑ってしまうところが多々あった。
チョジェヒョンは悪い男のほうがよかったが、とにかく粗暴な役柄がピッタリ合う。
「ポンヌフの恋人」のアレックスの破滅感と少しリンクする。

豚足を武器に殴り込んだり、ホモ警官にホモビデオのテープでぐるぐる巻きにしたり(のちにそいつに冤罪で逮捕されたり)、
女の好きだった男に会いに行くといってバイクに飛び乗って2秒後には会ってたり、
おじいちゃんが自販機の中で殺されてて、次のシーンでは自販機ごと埋蔵してたり。
とにかく後半は、話作ったけどめんどくせえ!って編集でバッサリ端折った印象すらある。
あと、効果音も音楽もクソダサいし、とにかく突っ込みどころ満載ではある。

それでもラストシーンはあまりにも圧巻であり、ギドク作品に通底する「水」の扱いの根源がこの作品にあることが確認できた。

あれリアルに溺れそうになってるよなー。
やっぱ韓国の気合の入り方はどこまで違う。


韓国映画通算78本目
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