リアルタイムで鑑賞したときには原作破壊に加えて演出があれだったので最悪な印象だったが、十数年ぶりに見てもその印象は覆らず。
冒頭の走る自転車があまりに速すぎて空を飛んでいるように見えるというシーンで、愚直に自転車を空にただ飛ばすというなんの工夫もない演出もさることながら、後半の『ヤング・ゼネレーション』を改悪したような自転車競争も酷すぎる。
そして原作の要素を踏みにじる作風や安易な感動オチ、イケメン若手役者ばかり揃えたキャストに2000年代における作り手の「とりあえず人気漫画を映画化すれば金になるだろ」根性が溢れだしていて気分が少し悪くなる。そんなことばかりしているから邦画は現在のような苦境に陥ったのかも。