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壬生義士伝のlameriseのネタバレレビュー・内容・結末

壬生義士伝(2002年製作の映画)
4.0

このレビューはネタバレを含みます

原作を読んで想像していたよりも、平常時の新選組での吉村貫一郎が浅ましい田舎侍のように見えて、声も軽めで、最初はあれ、と思ったが、そのギャップが余計に本当にこうだったのかもとリアルに感じられた。
堺雅人がどうしても堺雅人に見えてしまうけれど、この作品の中での沖田総司のエキセントリックな感じやいつも笑っている姿は、やっぱりはまっているのだろう。
吉村貫一郎の最期は涙なくしては見れないけれど、原作を読んで想像していたよりマイルドに感じられて、あまり消耗しないで見られた。
せっかく、折れて曲がってもう切れないような自分の刀で苦しんで自害して、血で汚れていないまっさらな刀を残してくれたのに、嘉一郎がその刀で人を殺しに死地に赴いてはだめだ、やめて!とそこだけが納得行かないけれど、「大好きな父上をひとりで三途の川渡すわけにはいかんのです」という言葉が少し救いになった。はっきりと貫一郎に対する敬愛が描かれていて良かった。
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