りり

青の炎のりりのレビュー・感想・評価

青の炎(2003年製作の映画)
3.5
蜷川幸雄監督作、2003年公開。少年を主人公にしたサスペンス。久々に見たけど好きだな〜。水槽の中から起き上がるオープニングがいいんだけど、この空の水槽はこの後も何度か登場し、ヒロインと心を通わせるシーンにも印象的な道具として使われていていいんだよね〜。ガラス越しに手を重ねるってただでさえグッとくるのに、それが男の子が自室にしてるガレージにある大きな空の水槽のガラスなんだよ…忘れかけてた厨二心が動いて息を止めて見ちゃったよ。

二宮和也はセリフがちょっと走る感じあるけど雰囲気はいい。あややも瑞々しい感じで、ラストシーンの長回しは見入っちゃった。鎌倉の海風とか、通り雨の湿気とか、夏の空気が感じられるとこもいいんだよね。

貴志祐介の小説は大好きなんだけど、「青の炎」だけは先にこの映画を見てしまって、そのあまりの悲しさに小説は未だに読めていない。しかし多分とても読み応えがあるだろうし、空の水槽が小説でも出てくるのかな気になるからそろそろ読もうかなぁ。
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