2023/12/18
監督 蜷川幸雄
二宮和也
松浦亜弥
"切ない狂気"
母と妹の3人で平和に暮らしていた高校生の主人公秀一。
しかし、母の元夫曾根が突如現れ家に棲みついたことから秀一達の生活は一変する、法律では曾根を追い出す事が出来ないと気づいた秀一が、母と妹を守るため完全犯罪を計画したことから彼の人生が狂っていく様を描くサスペンススリラー。
近藤芳正でもう一本。
貴志祐介による原作は既読、非常に好きな小説で、映画化された本作もとても良かったです。
まだ若き二宮和也と松浦亜弥のフレッシュな演技、青春映画の側面を持ちながら、引き返せない犯罪に手を染めていく主人公の苦悩に引き込まれていく。
中村梅雀や秋吉久美子など他キャストもかなり豪華ですが、なかでも曾根役の山本寛斎の不気味さが秀逸、あの殺害シーンの顔の怖さが暫く頭から離れなかった記憶があります。
あまりにも切ないラストも印象的な秀作スリラーです。
鑑賞日2004年頃、DVDにて
