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怪談おとし穴のmitakosamaのレビュー・感想・評価

怪談おとし穴(1968年製作の映画)
3.4
最高にイカすタイトル『怪談落とし穴』。
大映怪談だけど、珍しく時代劇じゃなくて現代劇。とはいえ基本的な話の構造は四谷怪談なんだよね。
出世の為に上司の娘と結婚話に、今いる女性を殺してしまい呪われる。
現代の商社を舞台に社長の娘に見初められた秘書とその彼女。
秘書倉本役に成田三樹夫。彼女西野に渚まゆみ。
成田三樹夫はまんま田宮伊右衛門。出世欲にかられ冷酷になり人も殺す。冷酷で格好いいんだけどあの髪型はなんだ?前髪凄いパッツン。やたらせも高いしワンピースのキャラクターみたいだぞ。
渚まゆみは、可愛いんだけど演技怖い。霊的な怖さじゃなくストーカー的な怖さ。「あたしと結婚してよ」「社長令嬢との話は断ってよ」「あたしとの関係を社長にぶちまけてやる」
声もはすっぱだし、目がイッちゃってる。
で、会社のパイプシャフトの穴から落とされちゃう。
そして殺された西野の兄(船越英二)が現れる。

ココまでは期待値が上がるけど、後半むしろチョット尻窄みするかなぁ。
兄が解決に繋がりそうなヒントを掴むがその前振りもちゃんと回収されてないし。
兄が犯罪の証明がちゃんと出来てたらもっと後半盛り上がっただろうしなぁ。チョットもったいない。

落とし穴に落とされた霊も右目が腫れていて、完全にお岩さんなんだ。右目を傷めるシーンも無いのに。
現代劇なのにかえって様式的な感じはするな。
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