バナバナ

親切なクムジャさんのバナバナのネタバレレビュー・内容・結末

親切なクムジャさん(2005年製作の映画)
3.1

このレビューはネタバレを含みます

本当に最後まで親切だったクムジャさん。
クムジャさんは誘拐された子供に直接手を下した訳でもないのに復讐を遂行した。
彼女が最後にあの方法を考え付いたのは、あの真犯人の携帯のキーホルダーを見てからだと思うのだが、それまで彼女が罪悪感を抱いていたのは、一人の男の子に対してだけだった筈だ。

彼女は子供の殺害に手を貸したとはいっても、刑務所に服役して罪を償い、手に職を付けて出所したのだから、普通だったら再出発を計りそうなものだ。
第一、実の娘と再会を果たしたのに。

それでも尚、彼女が復讐を成し遂げたのは何故か。
彼女は出所後、その被害者の男の子の遺族の前で指を切り落とした。彼女は自分の全ての指を切り落とすつもりだった。
それ程、強い贖罪の気持ちを持ったのは何故か?

私は、彼女が真犯人たちに図られて、彼女自身の手で少年を殺してしまったのならまだ分かるのだが、そうではないのに、実の娘と再開したにもかかわらず、娘との再出発よりも復讐を選んだ母親像に、どうしても納得がいかなかった。
そういうところが、監督が「この映画はメルヘンです」と言ってる所以なのかな。
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