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個人的に大好きな時代・題材のため、すごく好きな一本になった。
何しろ、丁寧に作りこまれていて、背景の小さなクラクションの音から、ちょっとした小物に至るまで抜かりなく1970年にしか見えない。
そして、松山ケンイチの当時の学生らしさが半端なくリアリティがある。
原作が川本三郎の自伝なので、狙ったシナリオではなく本当にあったことという感が強く共感できた。
確かに2時間20分は長いようではあるが、各俳優の渾身の演技や無音の間の中にある空気も感じ取れれば、本当に傑作の一本だと思う。