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マイ・バック・ページのmayaのレビュー・感想・評価

マイ・バック・ページ(2011年製作の映画)
2.5
お前のオピニオンを若い無知な女の口を使ってさもピュアな視点みたいに言わせるのをやめろ〜〜〜「運動とかよくわかんないけど」から入ったのがもう無理すぎた...
多分意図せずそうなってんだろうけど、映画自体も含め、全部揃って「組織も社会もロマンもジャーナリズムも、男のごっこ遊びの煮詰まったもんです」っていうのがゴロッとそのままになって、却ってこの物語のテーマそのものが立証されてたような気がする。
ラストの「ありふれた幸せ」の表現が嫁と子供とこじんまりとした自営の飲食店てとこや、沢田の先輩記者の現場主義を恐らく肯定的に書いてるあたり、「その態度が沢田くんの失敗の原因なんですけど」と感じた。おまえのその、エリート意識に裏打ちされたセンチが、マジきめぇんだよ大賞...
運動の話はその場にいた人たちでさえ、冷静で突き放した視点を持つようになるまでだいぶ苦労してるらしいし、後から語ることの難しさを感じる。だって結局男の戦争ごっこなんだもん...
しかも結局どの登場人物が抱えてる欲望も、今日職場や家庭に持ち込まれる「男のムラムラとした承認欲求」と全く同質で、「いつまでも自意識のバブルを膨れ上がらせ続ける」という病は、もっと別の切り口からアプローチしないとほんとに「センチメンタルなクソ記事」で終わるよな、と感じた。
ドキュメンタリー『これは君たちの闘争だ』の中で、運動が下層から起こるものであり、故にフェミニズムや他のマイノリティのコミュニティとも結びつく、という内容があったのを受けて、日本の運動は「ムラムラしたエリートのごっこ遊び」だという違いを感じたのだけど、梅澤の「運動」が、生活に根ざさず議論ばかりで故に「自分探し」以外に目的がないのが、最初の議論で暴かれてたのは良かったと思う。
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