今までボギー=ハンフリー・ボガートに魅力を感じなかったが、この映画ではじめてそのオーラが伝わってきた。即席で作られた多国籍の軍隊チームを束ねるカリスマ性とどんなときにも冷静に対応するリーダー、どちらもボギーの演技力と俳優としての存在感で観客に自然と納得させてしまう。
コミカルな前半から壮絶な砂漠での死闘に至る後半への流れが巧み、水が不足するなか戦闘する敵味方両者のリアルな描写を見ているうちに登場人物同様凄まじい砂漠の熱気と喉の乾きがこちらにまで感じてくる。
主人公とその部隊が一つの戦車で砂漠を移動する姿が画になっている。
ボギーが語る「自分には奇跡が起こる」発言が叶うラストに驚かされる。