健一

ジョニー・ベリンダの健一のレビュー・感想・評価

ジョニー・ベリンダ(1948年製作の映画)
4.8
1948年 🇺🇸映画 モノクロ作品。

第21回アカデミー賞
主演女優賞(ジェーン・ワイマン)受賞。

小さな孤島で医師として働くロバート。
往診の際 彼は聾啞の少女ベリンダと出会う。
不憫に思ったロバートはベリンダに手話を教え 人と関わっていく大切さを教え始める。
彼女の上達は驚くほど早く 引きこもりの暗い少女 は 言葉は話せぬが手話を使う美しい女性 へと変わり、村中の注目の的となる。
そんな彼女に目を付けたのは村一番の問題児ロッキー。
彼は夜中にベリンダが住む家に侵入し 一線を越えてしまう。

とても良くできた作品。本当に素晴らしかった。
今年に入って様々な名作を観て来たが一番のヒットかも。
まだまだ観てない名作、埋もれてますねェ! うれしくなる!

ブロードウェイの舞台劇の映画化だが、カナダで実際に起こった事件を元にしているそうで。

世の中に絶望した孤独な医師と 声が聴こえず会話も出来ない少女との交流があたたかく いつまでもこの二人を見ていたい。
同時に 嘘と噂話が村中に拡散していく恐怖も描いていて ドラマ、サスペンス、法廷劇の異なるジャンルを絶妙なバランスで映像化している。
とてつもなく完成度の高い作品、アッパレ!

聾啞の女性を演じてアカデミー賞を受賞した女優といえば真っ先に「ピアノ・レッスン」のホリー・ハンターを思い浮かべる方が多いと思うが、本作でオスカー受賞のジェーン・ワイマンも一言も言葉を発しず 身振り手振りで素晴らしい演技を見せてくれる。
若手の有望株なのかと思っていたが、当時34歳! とても見えない。
この歳であんな いたいけな少女を演じたとは。

ちなみに 本作に出演していた頃にはすでに離婚されていたらしいが、実はこの人! あのロナルド・レーガン!
レーガン元大統領の最初の奥さんだった人だそうです。

ジャケ写を見ると なんかすごく恐ろしいホラーかサスペンス映画っぽく感じてしまう。
何でこんなジャケにしたんだろう?

全然そんなこと ありません。
心温まるステキなシーンもいっぱいある 良質な作品!
おススメです!


TSUTAYA渋谷店にてレンタル
😷コロナパンデミック中に鑑賞😷
健一

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