ぽち

ビッグウェイブのぽちのレビュー・感想・評価

ビッグウェイブ(1984年製作の映画)
3.4
勿論、達郎の楽曲を聴くための作品で、今でも懐かしく観ることが出来る。
達郎ファンはサントラと合わせて必見の作品だろう。

正直、曲さえ聴ければあとはどうでも良いのだが、そこまで寛容に観ても監督のあまりのセンスの無さにはげんなりする。
40年前という事を考慮してもである。

まずナレーターが最低。
ピーター・ダウネンドという人らしいがデータはどこにも無い。
まるでニュースでも読んでいるような喋り方と声の悪さで、無い方が良いぐらい。

1980年には「COME ALONG」がリリースされていたのだから、なぜ小林克也を使わなかったのか?100倍カッコ良くなったのに残念。
小林のDJに脳内変換して観るしかないだろう。

そして達郎の曲と映像が微妙に合っていないのも気にかかる。
特に名曲「YOUR EYES」のそれもアカペラバージョンの映像に、ヨットでコケているところがずっと映されるってどんなセンスしてるの?

ハワイ、サーフィンとくればベンチャーズ風の音楽というのも分かるのだが、達郎のつなぎで流れるパイナップルボーイズの演奏が邪魔。

そして完全に脱力する効果音の使い方。
監督は日本人かと思ってしまった。まるでドリフのコントに使うような「ずっこけ音」の多様。コミカルさを出すための早回し。

ここら辺に強烈に昭和臭を感じてしまったのだが、もしかしたら製作総指揮に名前のある古川博三という人の趣味なのかも。

もうね、何にもしなくていいから、それっぽい海やスポーツの映像に達郎の名曲を90分流してくれた方がよい。っていうかそれじゃMVか。

まぁ、見方としては達郎ファンは達郎の曲以外はトイレタイムぐらいの気持ちで、一般人はバブルで日本人が押し寄せていたハワイや、今では当たり前のスポーツをゲテモノ風に紹介している所を笑いながら観ると楽しめる作品。
けだし達郎は名曲ぞろい。


余談。
アイスクリームのシーンは反則だろ。って言うか、その路線で攻めてくれても良かったのに・・・・
ぽち

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